羽アリを見つけたらどうする!?見分け方とシロアリ駆除の方法

普段は土の中や家の内部に潜んでいて見つけにくいシロアリですが、

唯一地上で見かけることが多くなるのが4~5月にかけての繁殖期です。

この時期は昼間の時間帯に一斉に飛び立つ習性があります。

シロアリの羽アリを見かけた場合、

住まいの近くまたは内部に数万から数十万匹規模の巣がある可能性があり、

すぐにシロアリ駆除の対応が必要になります。

 

シロアリの羽アリとクロアリの羽アリの違い

羽アリを見かけた時にもしかして白アリかも!と思う一方、

普通のクロアリの羽アリの可能性も疑われます。

そこでまずはシロアリとクロアリの羽アリの違いをご紹介します。

 

・シロアリ

発生時期:ヤマトシロアリ4月中旬~5月、イエシロアリ6~7月

触覚:数珠状でまっすぐ

胴体の形状:くびれがなくずん胴

羽:前後の羽の大きさが同じ、羽根がすぐに取れたり、落ちる

 

・クロアリ

発生時期:種によって異なり、5~11月にかけて複数種類が入れ替わるように発生する

触覚:「く」の字型に曲がっている

胴体の形状:頭・胸部・腹部と分かれておりくびれがある

羽:前翅が大きく、後翅が小さい、羽は取れにくい

 

クロアリは蜂の仲間ですが、シロアリはゴキブリの仲間です。

クロアリは雑食性でシロアリを襲うこともあり、

草食性のシロアリとは別の生き物であると考えて良いでしょう。

よく観察すればシロアリかクロアリかは区別がつきますが、

判断が付かない場合や万が一のことを考慮するなら数匹捕獲しておき、

シロアリ駆除の専門業者に確認してもらいましょう。

多くの業者は調査と見積もりは無料で実施してくれますので、

遠慮なく相談するようにしてください。

また、シロアリの羽は取れやすいので個体を見かけなくても

羽だけが地面に散らばっていることがあります。

大量の虫の羽を見かけたら羽をとっておき、業者に相談してみましょう。

 

羽アリを見かけやすい条件

シロアリは集団行動をしますので、一度に大量の羽アリが見られるという特徴があります。

ヤマトシロアリの場合、4月~5月中旬の雨上がり、

風がなく蒸し暑い日の午前中に発生する可能性が高くなります。

イエシロアリの場合は6~7月の夕方です。

上記の条件の日に群れをなして飛び、

地面に落ちると羽根を切り落として新しい巣を作りますので見かけた場合は注意が必要です。

 

シロアリの種類ごとの被害を受けやすい場所

シロアリは種類により家に被害を及ぼす場所が異なる傾向があります。

日本の家屋では主にヤマトシロアリ、イエシロアリ、

アメリカカンザイシロアリの3種の被害を受けやすい傾向があります。

 

・ヤマトシロアリ

北海道の北部を除く日本全土に分布しているシロアリで1集団約2万~約3万匹の群れになります。

土壌性シロアリの仲間で土の中を移動しながら住宅内に侵入して木材を浸食します。

家の中に巣は作りませんが加害場所に住み着く習性があります。

水を運ぶ力を持っていませんので床下の湿気の多い場所に被害が出やすいという特徴があります。

また、行動範囲が狭く家全体まで広がるということはあまりありません。

 

・イエシロアリ

千葉県の温暖な沿岸部を中心に生息しており、1集団約50万~約100万匹にもなります。

ヤマトシロアリと同様、土壌性シロアリの仲間で土の中を移動しながら住宅に侵入しますが、

浸食箇所とは別の場所に大きな巣を作ります。

水を運ぶ能力があり、蟻道を作って家のあらゆるところにまで被害を出します。

行動範囲が広く、建物全体に被害を及ぼすだけでなく、隣家にまで被害を出すこともあります。

 

・アメリカカンザイシロアリ

日本各地に点在しているシロアリで、

1集団数百~数千匹の小集団で浸食場所に住み着き巣は作りません。

粒状のフンが家屋の中で見られるのが特徴です。

 

シロアリが家に大量に!どうしたらいい?

シロアリが大量に家に発生した場合、

時には壁が真っ黒に見えるくらいの大量発生をすることもあります。

見た目も気持ちが悪い虫なのでパニックになるかもしれませんが、

毒もなく刺したり、攻撃性もないのでその点は心配しなくても大丈夫です。

とはいえ業者が来るまでそのままにしておくのも不快ですので

羽アリが大量発生したときの対処法をご紹介します。

 

・殺虫剤をかけるのは避ける

虫を見るとつい殺虫剤で駆除してしまいがちですが、

殺虫スプレーを吹きかけることはなるべく避けた方が無難です。

殺虫剤には忌避剤という虫が嫌う成分が入っており、

殺虫剤から生き残ったシロアリが建物の内部を散らばって逃げてしまい、

今度は違う場所に羽アリが出たり、

家屋の内部に拠点を作り被害が拡大するおそれがあるからです。

シロアリの羽アリをみかけたときはなるべく殺虫剤は使わず

以下の方法で退治するようにしてください。

 

・掃除機で吸い込む

最も簡単にできるのが掃除機で吸い込む方法です。

シロアリは弱い虫なので掃除機で吸い込むと、

その時の圧や掃除機のパイプの壁に衝突して死んでしまいますので

掃除機の中から出てきたりはしません。

吸い込んだらすぐに掃除機のゴミをビニール袋にいれて処分すれば大丈夫です。

 

シロアリの駆除は自分でできる?

羽アリの出現でシロアリ被害の疑いを持った場合、シロアリの駆除はDIYできるのでしょうか。

結論から言えばシロアリ駆除のDIYはおすすめできません。

確かにホームセンターやネットなどでシロアリ駆除の薬剤や器具は手に入れることはできます。

しかし、シロアリの巣はプロでないと見つけるのが難しいため、完全な駆除は難しいからです。

シロアリは完全に根絶やしにしないと意味がなく、

逃げた個体が再び群れを作って巣を作り、家に被害をもたらしたり、

下手に駆除したために家のあらゆるところにシロアリを拡散させてしまいます。

駆除したつもりが余計に被害を出してしまう可能性があるため、

シロアリ駆除はプロに依頼するのが無難です。

 

シロアリ駆除はプロに任せて完全駆除

シロアリ駆除の専門業者はシロアリの生態に熟知しているため、

被害の場所と巣の在り処を突き止め、適切な方法で駆除を行います。

また、多くのシロアリ業者は定期メンテナンスのような保証制度を設けていますので、

定期的にシロアリ対策を行い、再発も防いでくれます。

見積もりは無料の業者がほとんどですので、羽アリをみかけたらなるべく早めに業者に相談し、

家に被害が出ていないか点検するようにしましょう。