シロアリ駆除中は家の中にいてもいい?駆除作業の前後にするべきこと

家にシロアリが発生した場合
業者によるシロアリ駆除で対策をしなければなりません。

そこで気になるのがシロアリ駆除・予防の施工中は
家の中にいてもいいのか?という疑問です。

ここではシロアリ駆除中に家にいても良いのか
施工前後にするべきことは何か、についてご紹介します。

 

シロアリ駆除の方法

シロアリ駆除の方法にはベイト工法とバリア工法の主に2種類があります。

 

ベイト工法

ベイト工法とは簡単に言えば毒エサを使った駆除方法です。

ベイト剤という薬剤が混入したエサをシロアリに食べさせて駆除しますが
ベイト剤にはIRG剤と呼ばれる薬剤が使用されています。

IRG剤は昆虫の脱皮や羽化を阻害するため、脱皮をしない哺乳類や鳥類、魚類には安全性の高い成分で
ベイト剤はゆっくり作用し、ベイト剤を食べてないシロアリにも作用します。

ベイト工法には「管理型」と「駆除型」の2種類があります。

管理型は家の周辺にベイト剤をステーションという容器に入れて土の中に埋め
定期的に観察してステーションが空になったらベイト剤を追加します。
これをシロアリの活動が確認できなくなるまで継続します。

駆除型は既にシロアリが生息している付近にベイト剤を設置し、シロアリを誘ってベイト剤を食べさせます。
駆除型は地中に埋めずにシロアリ被害がある部分に直接設置します。
特にイエシロアリの駆除で使用される方法です。

ベイト工法は人体やペットに安全に施工できるほか、巣ごと根絶やしにできるというメリットがあります。
一方で効果が現れるまでにある程度の時間がかかるというデメリットがあります。

 

バリア工法

バリア工法は薬剤散布のことで、壁や柱に直接薬剤を吹き付ける方法です。
シロアリやシロアリの巣に直接薬剤を吹き付ける為、即効性が高いのが特徴です。

バリア工法には「木部処理」「土壌処理」「上回り処理」の方法があります。

木部処理は柱や床下、天井裏などの木材の部分に薬剤を吹き付けます。

土壌処理は床下の土壌やコンクリートに薬剤を散布する方法で
地中から侵入してくるシロアリをブロックします。

上回り処理とは浴室や玄関など床下がない部分で行われます。
床上から穴を開けて薬剤を注入し、薬剤を注入してセメントなどで穴を塞ぎます。

バリア工法は即効性があるのに加え、文字通り家をバリアするように薬剤を吹きかける為
シロアリの侵入を予防することができます。

一方で薬剤を噴霧しますので、施工中は小さなお子様やペットは
特に施工場所に近づかないようにした方が良いでしょう。

 

シロアリ駆除の作業中は家にいてもいいの?

ベイト工法でシロアリ駆除を行う場合、薬剤を地中に設置するだけですので
施工中自宅にいても全く問題ありません。

気になるのはバリア工法で薬剤を散布する場合、家にいても大丈夫なのか?ということです。
結論を言えばいつも通りお部屋で過ごしていただいて問題ありませんが、人によっては注意した方が良いでしょう。

 

基本的に人体に影響がない薬剤を使用している

20年ほど前のシロアリ駆除の薬剤は人体に影響があるものが多くありましたが
現在ではほとんどの業者が人体への安全性の高い薬剤を採用しています。

したがって、施工中も家の中にいて問題はないと言えます。

 

養生をしっかりと行っているので安心

薬剤が安全であるとはいえ、床下と室内の出入りをするので部屋が埃っぽくなってしまう恐れがあります。
薬剤の影響を受けなくても埃や臭いが原因で体調を崩してしまう可能性も考えられます。

シロアリ業者は施工の際にしっかりと養生を行ってから作業を行います。
養生をきちんと行ってからの作業となりますので、埃や薬剤の臭いの室内への充満を防止します。

 

薬剤の影響は個人差があるので要注意

シロアリ駆除の薬剤は安全性の高いものが使用されますが、薬剤の影響には個人差があります。
また、体調の良し悪しでも変化しますので注意が必要です。

特に小さなお子様やペットは大人よりも体力がないため
施工している場所には近づかないようにした方が良いでしょう。

また、芳香剤や洗剤、化粧品などの化学物質を含む生活用品を使うと
体調が悪くなってしまうなど、化学物質に弱い方も施工中は近づかないようにしましょう。

 

シロアリ駆除前後に行った方が良いこと

 

床下収納の食品を移動させておく

床下収納の場所が床下への点検口になっているお宅が多いかと思いますので
床下に入りやすいように収納に入っているものはどけておくとスムーズです。

駆除に使う薬剤は揮発性がほとんどないものが多いので
駆除後はすぐに食品を床下収納に戻していただいても問題ありません。

しかし、お米や乾物などは薬剤の臭いが移ってしまうことがありますので
施工後半日程度は他の場所に置いておくことをおすすめします。

 

24時間換気システムの電源を切っておく

最近の住宅では24時間換気システムが付いている家が多いですが
駆除の際には切っておいた方が良いでしょう。

シロアリ駆除で床下を出入りする際に床下のホコリを吸い上げてしまう可能性があるためです。

24時間換気システムは施行中と施工後半日程度はスイッチを切っておいた方が無難です。

 

昆虫を飼っている場合は移動させておく

昆虫を飼育している場合は安全な場所に移動させておきましょう。
特に玄関で飼っている場合は玄関でも薬剤の散布が行われることが多いので
施工後半日程度は避難させておいてください。

もし、心配な場合はどこに置いておけば良いのか、業者に確認しておくと安心です。

 

シロアリ駆除後は部屋の換気を行う

シロアリ駆除の際には床下の出入りがありますので埃が舞います。
施工後に埃っぽいと感じてしまうこともありますので、施工後は窓をあけて換気を行った方が良いでしょう。

 

疑問点は業者に質問して解消しましょう

シロアリ駆除は施行中だけでなく、シロアリ駆除が無事完了するまでは不安なこともあるかと思います。
不安や疑問点があったら業者に質問して解消するのがおすすめです。

現地調査の際だけでなく、気になることが出てきたら業者に連絡して不明点を解消すると
駆除が終わるまで安心して過ごすことができます。

分からないことは遠慮なくどんどん質問してくださいね。